ようこそ、冒険の記録庫「Table Talker’s Log」へ。 管理人の「卓上の語り部」でございます。
アヴェリアの大地には、数多くの遺跡が眠り、そこには現代の技術を遥かに凌駕する古代の遺産が隠されています。 今回は、酒場の隅で冒険者たちが声を潜めて語り合う、ある「伝説の武器」の伝承をご紹介しましょう。
その剣の名は、「星喰(ほしばみ)」。 英雄の剣とも、呪われた魔剣とも呼ばれるその正体に迫ります。
1. 伝承:遺跡に佇む「動かざる鉄塊」
その剣の目撃談は、大陸各地の古い遺跡、特に古代エルフに縁(ゆかり)のある場所で報告されます。 しかし、発見される姿は、決まって英雄譚にあるような輝かしいものではありません。
それは、人の身の丈ほどもある巨大な両手剣ですが、長い時を経て赤黒く錆びつき、刃はこぼれ、装飾の類は一切ない。ただひたすらに無骨な「鉄の塊」としてそこに鎮座しています。
多くの腕自慢の冒険者が、その異様な存在感に惹かれて持ち上げようと試みますが、大抵は徒労に終わります。 それは常識外れに重く、まるで地面に根を張っているかのように、びくともしないからです。 それゆえ、多くの場合は「価値のないガラクタ」や「ただのオブジェ」として、再び遺跡の闇の中へ放置される運命にあります。

2. 材質:失われた「真なる星晶銀」
しかし、一部の賢者や博識な鍛冶師たちは、この「鉄塊」の真の価値を見抜いています。
この剣の材質は、現代のアストラル王国が血眼になって採掘している戦略物資、「星晶銀(せいしょうぎん)」に他なりません。 ですが、現代のそれとは根本的に「モノ」が違います。
古代エルフの全盛期、彼らは現代では失われた秘法を用い、最高純度の星晶銀を鍛え上げました。それは鋼よりも硬く、決して朽ちず、そして何よりも、世界の根源たるエネルギー「律動」と強く共鳴する特性を持っていました。
では、なぜ錆びついているのか? あの赤黒い錆は、単なる酸化ではありません。長すぎる時の中で、剣自体が周囲のエネルギーや穢れを取り込みすぎて変質した「殻」のようなものだと言われています。
3. 覚醒:魔を喰らう「対抗兵装」としての真価
では、この剣は永遠にただの重たい鉄塊として眠り続けるのでしょうか? 古い英雄譚には、この剣が真の姿(冒頭の画像)を取り戻した時の様子が、断片的に記されています。
「……真の使い手が現れし時、その錆は落ち、星の如き輝きが戦場を照らすであろう」
「その刃は鋼を断つにあらず。敵対者が振るう神秘の力、その根源を喰らい、無へと帰す。それこそが星喰の本質なり」
伝承によれば、覚醒したこの剣は、使い手の意志に応え、あらゆる超常的な干渉――神秘の力――を打ち砕く、最強の対抗兵装となるとされています。 かつての大戦で、この剣を振るった英雄は、単身で戦局を覆したとも伝えられています。
力の代償
しかし、強大な力には代償が伴います。 この剣は、その名の通りエネルギーを「喰らう」性質を持ちます。ゆえに、ひとたび振るえば、敵の魔力だけでなく、使い手自身の生命力すらも要求するという、呪われた魔剣としての側面も併せ持っているようです。
現在、この伝説の剣がどこにあるのか、正確なことは分かっていません。 もしかしたら、今日もどこかの遺跡の奥深くで、自らを振るうに相応しい「真の使い手」が現れるのを、静かに待ち続けているのかもしれません。
あなたの冒険の傍らに転がっている錆びついた剣も、もしかしたら……?
今後も、物語の世界を彩るアイテムや伝承を紹介していきます。 それでは、良き旅を!
卓上の語り部


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